雪の日につららを持って帰るような気持ち

食器などインテリアデザインを専門とするフィンランドを代表する大手デザイン企業“iittala（イッタラ）”のキャンドルホルダーです。
デザイナーは数々の国民的プロダクトを手掛けたTimo Sarpaneva（ティモ・サルパネヴァ）です。

“Festivo(フェスティーボ)”はその見た目の通り、氷をモチーフにしたキャンドルホルダーです。
まさに冬の美しい景色を切り取ったような、ガラスの特性を最大限に活かしたデザインになっています。
表面のでこぼこが角度によって様々な表情を見せてくれるので、光に当てると、まさに氷溶けのキラキラした姿そのままです。

元々は大きなワイングラスの脚として設計されたものでした。そこからキャンドルホルダーとして形を変えたため、新しくプロトタイプが生まれました。Festivoは1967年から生産されており、フィンランドの家庭では誰もが認める名作です。
現行品は日本でお目にかかることはなく、ヴィンテージならではの現行品との違いや使われてきた背景などに思いを馳せるのもとても素敵だなと思います。

ismiraiお気に入りポイント

キャンドルを灯さなくてもオブジェとして十分な役割を持っているデザインだなと思います。氷がモチーフなのに何故か寒々しさはなく、逆に眺めていると雪解けの温かい日差しと、優しい季節の訪れを感じます。
雪の日に氷柱（つらら）を持って帰るような（しかも北欧からとか妄想してしまう）、氷柱を美しいと思ったあの瞬間がそのまま閉じ込められたような、心地よさのある作品だなと思います。

商品詳細

◯生産国 : フィンランド
◯メーカー：iitala（イッタラ）
◯デザイナー：Timo Sarpaneva（ティモ・サルパネヴァ）
◯シリーズ：Festivo(フェスティーボ)
◯製造年：1967年〜

◯型番 : V004
◯色 : クリア
◯サイズ : h15cm , φ:9cm

iitala（イッタラ）について

iittala（イッタラ）は食器などインテリアデザインを専門とするフィンランドを代表する企業です。
かつて装飾が先行していた食器から、使いやすさから生まれる機能的な美学を表現し、現在の北欧デザインを世の中に誕生させた企業の1つです。

1881年にフィンランドのイッタラ村のガラス工場から始まり、1930年頃より実験的で芸術的な商品を作るベンチャーへと拡大しました。数多くの名作品をデザインし、世界的なトリエンナーレでも賞を受賞するなどし、イッタラのガラスやデザインに対する哲学はガラス業界やデザイン業界に大きな影響を与えました。

Alvar Aalto（アルヴァ・アアルト）やAino Aalto（アイノ・アアルト）、Kaj Franck（カイ・フランク）、Tapio Wirkkala（タピオ・ヴィルカラ）、Oiva Toika（オイバ・トイッカ）、Timo Sarpaneva　（ティモ・サルパネヴァ）などの多くのデザイナーが在籍していました。

美しさと機能性を持ち合わせ、飽きのこないタイムレスなデザインを全ての人に届けるという理念は今でも続いています。現在も人々の日々の日常を明るく照らし、豊かにし、先進的な企業として北欧デザインを牽引している企業です。

Timo Sarpaneva（ティモ・サルパネヴァ）について

Timo Sarpaneva [ ティモ・サルパネヴァ ]
1926 - 2006 フィンランド

フィンランドを代表するデザイナー兼彫刻家。ヘルシンキ中央工芸学校でグラフィックデザインを学び、ガラスだけではなく、鉄、スチール、陶磁器、錫など幅広い素材を扱うことでも非常に有名です。
1950年よりイッタラで働き始め、作品作りや、様々なガラス製品の技術開発をしていきました。
代表作の一つでもあるフラワーベース「蘭」は当時のアメリカ雑誌で世界で最も美しいオブジェクトにも選ばれました。
またイッタラのロゴマーク「i」のマークをデザインしたことでも有名です。